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サッカーのスローイン完全ガイド!遠くに投げるコツとファウル対策

2026.02.17
サッカーのスローイン完全ガイド!遠くに投げるコツとファウル対策

スローインの飛距離を伸ばすコツは「背中の反り」「助走」「手首のスナップ」の3点。ファウルスローにならない正しいフォーム、プロ選手のロングスロー(30m超え)の技術、戦術的な投げ方を解説。AI動画分析で足の接地とリリース角度を数値化。

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この記事は「サッカー練習ガイド」の一部です

スローインはサッカーで最も頻繁に行われるセットプレーです。この記事は、技術・戦術・体力を網羅した完全ガイドの個別詳細記事です。

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📌 この記事の結論

スローインは1試合で平均40〜50回発生するセットプレーであり、コーナーキック(10回前後)の4〜5倍の頻度で行われます。しかし多くのチームで「適当に投げる」プレーとして軽視されており、約30%のスローインが相手にボールを渡す結果に終わっています。「背中の反り」「助走の踏み込み」「手首のスナップ」の3要素を正しく使えば、飛距離は15mから25m以上に伸びます。正しいフォームと戦術を身につけ、スローインを「攻撃の武器」に変えましょう。

スローインとは:1試合50回のチャンスを活かす

スローインとは、ボールがタッチラインを完全に越えた時に、最後に触れた選手の相手チームが手でボールを投げ入れて試合を再開するプレーを指す。サッカーにおいて「手が使える」唯一の場面であり、フィールドプレーヤーが実行する。

スローインの5つの基本ルール

ルール内容違反した場合
両手で投げる両手でボールを持ち、頭の後ろから前方へ投げるファウルスロー→相手にスローインが移る
頭上を通すボールが頭の上を通過するように投げるファウルスロー→相手にスローインが移る
足を地面につける投げる瞬間に両足(の一部)が地面に接地しているファウルスロー→相手にスローインが移る
ライン上から投げるタッチライン上またはその外側から投げるファウルスロー→相手にスローインが移る
オフサイドなしスローインにはオフサイドが適用されない(違反ではなく特別ルール)

ファウルスロー完全対策:よくある3つのミスとその修正

Good/Bad比較:ファウルになる投げ方とならない投げ方

チェック項目❌ Bad(ファウルになる)✅ Good(正しいフォーム)修正のコツ
足の接地投げる瞬間に足が浮いている足裏(つま先だけでもOK)が地面に接地かかとを引きずるイメージで投げる
ボールの軌道頭の横から投げている頭の真上を通過させている両肘を「耳の横」を通すイメージ
手の使い方片手に力が偏り回転がかかる両手均等に力を加えている両手の親指が同じ高さにあるか確認
立ち位置ラインを踏み越えてフィールド内に入っているライン上またはライン外から投げているラインを「壁」だと思い、絶対に越えない
助走勢い余ってラインを越える3〜5歩の制御された助走練習で「ライン手前で止まる」を反復する

飛距離を伸ばす5つのテクニック

一般的な飛距離の目安

レベル飛距離の目安特徴
初心者5〜10m腕だけで投げている。足元の近い味方にしか届かない
中級者15〜20m背中の反りを使い始めている。ハーフウェーライン近くまで届く
上級者25〜30m全身の連動ができている。相手ペナルティエリアまで届く
プロ(ロングスロー専門)30〜40mコーナーキックと同等以上の飛距離。セットプレーの武器

テクニック① ボールの持ち方(W字グリップ)

  • 目的: ボールに力を効率よく伝えるための土台
  • フォーム: 指全体でボールの後ろを支え、親指同士を近づけて「W字」の形を作る。手のひら全体でベタっと持たない
  • よくある間違い: 手のひらで「掴む」 → 指の「腹」でボールを支える感覚
  • 飛距離への影響: +2〜3m
  • コーチングポイント: 「指先でボールを弾き出す感覚を掴め」

テクニック② 助走の踏み込み

  • 目的: 下半身からの力を上半身に伝える起動力
  • フォーム: 3〜5歩の助走で勢いをつけ、最後の一歩は前方に強く踏み込む。重心が前に乗った瞬間にリリース
  • よくある間違い: 助走が長すぎてラインを越える → 「ラインの2m手前」を最終踏み込み点に設定
  • 飛距離への影響: +3〜5m
  • コーチングポイント: 「助走の勢い × 背中の反り = 飛距離」

テクニック③ 背中の弓反り

  • 目的: 背筋群に弾性エネルギーを蓄え、弓のように解放する
  • フォーム: 胸を大きく開き、ボールを頭の後方まで引き、背中を最大限反らせる。「弓を引く」イメージ
  • よくある間違い: 腕だけで投げて背中を使っていない → 「投げた後に腹筋に力が入る感覚」があれば正解
  • 飛距離への影響: +5〜8m(最も影響が大きい要素)
  • コーチングポイント: 「背中を反った分だけ飛ぶ」

テクニック④ 力の連鎖(キネティックチェーン)

  • 目的: 足→腰→背中→腕→指先の順に力を伝達し、最大の出力を生む
  • フォーム: 踏み込んだ足で地面を蹴る→腰が前方に回転→背中が弓から解放→腕が振り下ろされる→指先でスナップ
  • よくある間違い: 各部位がバラバラに動く → 「ムチ」をイメージし、しなやかに力を繋げる
  • 飛距離への影響: +2〜4m
  • コーチングポイント: 「力は下から順に伝わる。足が起点、指先がフィニッシュ」

テクニック⑤ 手首のスナップ

  • 目的: リリース時の最終加速でボールに推進力を与える
  • フォーム: ボールが手から離れる瞬間に手首を強く返し、指先でボールを押し出す
  • よくある間違い: 手首をロックして腕全体で押す → 手首を「脱力→瞬間加速」で使う
  • 飛距離への影響: +1〜2m
  • コーチングポイント: 「最後のひと押しは手首のスナップ」

スローインの戦術:どこに、どう投げるか

3つの投げ先と使い分け

投げ先メリットリスク使う場面
足元(安全パス)確実にマイボールを保持プレッシャーが近い場合は危険自陣からのビルドアップ
スペース(動き出しの先)受け手が走り込む先に投げるため攻撃が加速味方との呼吸が合わないとロストする敵陣でのチャンスメイク
ライン際(縦パス)仮に通らなくてもタッチラインを割るだけでリスクが低い相手が切ってくるとロストする中盤付近でのセーフティプレー

受け手の動き:スローインは「投げる人」だけでは完結しない

スローインの成功率は受け手(味方)の動きに大きく依存する。

  1. 動き出しのタイミング: 投げる人がボールを構えた瞬間に動き出す。早すぎると相手に読まれる
  2. フリーになる動き: 一度相手から離れ(チェックの動き)、急に方向を変えて受ける。U字やV字の動き
  3. 声かけ: 「足元!」「裏!」「返し!」と具体的な要求を声に出す
  4. 3人目の動き: 2人が動いて相手を引きつけ、3人目がフリーになるスペースを作る

飛距離アップの練習ドリル5選

ドリル① メディシンボール投げ(全身連動)

  • 目的: スローインと同じ動作をより重い負荷で行い、全身の連動を強化する
  • 数値: メディシンボール(2〜3kg)を使用。10回 × 3セット、セット間休憩60秒
  • よくある間違い: 腕だけで投げる → 背中の反りを意識し「腹筋に力が入る感覚」を探す
  • 難易度: ★★☆(中級)
  • コーチングポイント: 「普通のボールより飛ばないのが正常。フォームの正確さを重視」

ドリル② 壁当てスナップ練習(手首強化)

  • 目的: 手首のスナップ力を強化し、リリース時の最終加速を向上させる
  • 数値: 壁から2m離れて立ち、手首のスナップだけで壁に当てる。30回 × 3セット、セット間休憩45秒
  • よくある間違い: 腕を振ってしまう → 「肘から先だけ」で投げる意識
  • 難易度: ★☆☆(初級)
  • コーチングポイント: 「壁に跳ね返ったボールをキャッチできる高さが理想のリリースポイント」

ドリル③ バックエクステンション(背筋強化)

  • 目的: 背中の「弓反り」に使う背筋群を強化し、投球距離を向上させる
  • 数値: 15回 × 3セット、セット間休憩45秒。慣れたらウェイトを持って負荷を増やす
  • よくある間違い: 反動を使って急速に上げ下げする → ゆっくり3秒で上げ、3秒で下ろす
  • 難易度: ★☆☆(初級)
  • コーチングポイント: 「背筋の強さ = スローインの飛距離に直結する」

ドリル④ 距離別ターゲット投げ(コントロール)

  • 目的: 狙った場所に正確に投げる精度を向上させる
  • 数値: 10m / 15m / 20mにコーンを設置。各距離10球ずつ × 2セット
  • よくある間違い: 力任せに投げる → リリース角度(45度が最大飛距離を出す角度)を意識する
  • 難易度: ★★☆(中級)
  • コーチングポイント: 「100mを100kmで投げるのではなく、コントロールを最優先」

ドリル⑤ 実戦形式スローイン練習(判断力)

  • 目的: プレッシャーの中で正しい投げ先を選択する判断力を養う
  • 数値: 攻撃3人 vs 守備2人。スローインからフィニッシュまで5秒以内。10本 × 2セット
  • よくある間違い: 始めから遠くに投げようとする → まず安全に足元に返すオプションを持つ
  • 難易度: ★★★(上級)
  • コーチングポイント: 「スローインはチームプレー。受け手の動き出しが重要」

練習プラン:レベル別メニュー

⏱️ 15分コース(ウォームアップ追加)

順番ドリル時間備考
1壁当てスナップ練習5分30回×2セット
2メディシンボール投げ5分10回×2セット
3距離別ターゲット投げ5分10m, 15m各5球ずつ

⏱️ 30分コース(通常練習メニュー)

順番ドリル時間備考
1壁当てスナップ練習5分30回×3セット
2バックエクステンション5分15回×3セット
3メディシンボール投げ8分10回×3セット
4距離別ターゲット投げ7分10m/15m/20m各5球
5実戦形式スローイン5分10本

⏱️ 60分コース(ロングスロー強化日)

順番ドリル時間備考
1壁当てスナップ練習5分30回×3セット
2バックエクステンション8分15回×3セット
3メディシンボール投げ10分10回×3セット(重量段階的に増加)
4フォーム撮影&AI分析5分背中の角度、足の接地を確認
5距離別ターゲット投げ12分全距離各10球
6実戦形式スローイン10分10本×2セット
7クールダウン&ストレッチ10分肩・背中・手首を重点的に

FAQ:スローインに関するよくある質問

Q
スローインから直接ゴールに入ったら得点になりますか?
いいえ、得点にはなりません。スローインから直接相手ゴールに入った場合は相手のゴールキックになります。自分のゴールに入った場合は相手のコーナーキックになります。ただし、スローインを受けた味方が蹴ったり、相手がボールに触れた場合は得点として認められます。
Q
スローインにオフサイドはありますか?
スローインにはオフサイドが適用されません。これはスローインを戦術的に非常に有利にする特別ルールです。相手DFラインの裏へ投げてもオフサイドにならないため、ロングスローを持つ選手はコーナーキック以上のチャンスを作れる可能性があります。
Q
助走は何歩が最適ですか?
一般的には3〜5歩が最適です。助走が短すぎると勢いが足りず、長すぎるとライン手前で止まるのが難しくなりファウルスローのリスクが高まります。プロのロングスロー専門選手でも5歩程度で十分な飛距離を出しています。大切なのは歩数よりも「最後の一歩の踏み込みの強さ」です。
Q
ロングスローは身体が小さい選手でもできますか?
はい、できます。ロングスローの飛距離は身長や腕の長さよりも「体の使い方」に依存します。背筋の柔軟性、力の連鎖(キネティックチェーン)の効率、手首のスナップの鋭さが飛距離を決めるため、小柄でもフォームの完成度が高ければ25m以上のスローインは十分可能です。むしろ、柔軟性が高さ重要であり、ストレッチを日常的に行うことが飛距離アップの近道です。
Q
スローインの時、相手選手が邪魔してきたらどうすればいいですか?
ルール上、相手選手はスローインする選手から2m以上離れなければなりません。2m以内に立って妨害した場合はイエローカードの対象です。審判に声をかけて相手を下がらせましょう。また、相手が近くにいても慌てず、投げるふりをして相手がジャンプした瞬間に本命のターゲットに投げるフェイントテクニックも有効です。
Q
雨の日にスローインが滑って飛ばないのですが、対策はありますか?
雨天時はボールが滑りやすくなるため、普段よりも「指の腹」でしっかりボールを押さえる意識が重要です。投げる前にユニフォームの裾やパンツで手の水分を拭き取るのも効果的です。また、雨天用にグリップ力のあるGK用のグローブを1枚持っておく選手もいます(ルール上、スローインでグローブを使用することは禁止されていません)。

まとめ:スローインを武器にする3つのアクション

  1. 今日: 「足の接地」と「頭上通過」だけを意識してファウルスローを0にする
  2. 今週: メディシンボール投げ(10回×3セット)で全身連動の感覚を掴む
  3. 2週間後: 距離別ターゲット投げで15m→20mへの飛距離アップを確認する

📅 最終更新: 2026年2月 | 記事の内容は定期的に見直しています

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