スローインの飛距離を伸ばすコツは「背中の反り」「助走」「手首のスナップ」の3点。ファウルスローにならない正しいフォーム、プロ選手のロングスロー(30m超え)の技術、戦術的な投げ方を解説。AI動画分析で足の接地とリリース角度を数値化。
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スローインはサッカーで最も頻繁に行われるセットプレーです。この記事は、技術・戦術・体力を網羅した完全ガイドの個別詳細記事です。
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📌 この記事の結論
スローインは1試合で平均40〜50回発生するセットプレーであり、コーナーキック(10回前後)の4〜5倍の頻度で行われます。しかし多くのチームで「適当に投げる」プレーとして軽視されており、約30%のスローインが相手にボールを渡す結果に終わっています。「背中の反り」「助走の踏み込み」「手首のスナップ」の3要素を正しく使えば、飛距離は15mから25m以上に伸びます。正しいフォームと戦術を身につけ、スローインを「攻撃の武器」に変えましょう。
スローインとは:1試合50回のチャンスを活かす
スローインとは、ボールがタッチラインを完全に越えた時に、最後に触れた選手の相手チームが手でボールを投げ入れて試合を再開するプレーを指す。サッカーにおいて「手が使える」唯一の場面であり、フィールドプレーヤーが実行する。
スローインの5つの基本ルール
| ルール | 内容 | 違反した場合 |
|---|---|---|
| 両手で投げる | 両手でボールを持ち、頭の後ろから前方へ投げる | ファウルスロー→相手にスローインが移る |
| 頭上を通す | ボールが頭の上を通過するように投げる | ファウルスロー→相手にスローインが移る |
| 足を地面につける | 投げる瞬間に両足(の一部)が地面に接地している | ファウルスロー→相手にスローインが移る |
| ライン上から投げる | タッチライン上またはその外側から投げる | ファウルスロー→相手にスローインが移る |
| オフサイドなし | スローインにはオフサイドが適用されない | (違反ではなく特別ルール) |
ファウルスロー完全対策:よくある3つのミスとその修正
Good/Bad比較:ファウルになる投げ方とならない投げ方
| チェック項目 | ❌ Bad(ファウルになる) | ✅ Good(正しいフォーム) | 修正のコツ |
|---|---|---|---|
| 足の接地 | 投げる瞬間に足が浮いている | 足裏(つま先だけでもOK)が地面に接地 | かかとを引きずるイメージで投げる |
| ボールの軌道 | 頭の横から投げている | 頭の真上を通過させている | 両肘を「耳の横」を通すイメージ |
| 手の使い方 | 片手に力が偏り回転がかかる | 両手均等に力を加えている | 両手の親指が同じ高さにあるか確認 |
| 立ち位置 | ラインを踏み越えてフィールド内に入っている | ライン上またはライン外から投げている | ラインを「壁」だと思い、絶対に越えない |
| 助走 | 勢い余ってラインを越える | 3〜5歩の制御された助走 | 練習で「ライン手前で止まる」を反復する |
飛距離を伸ばす5つのテクニック
一般的な飛距離の目安
| レベル | 飛距離の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 初心者 | 5〜10m | 腕だけで投げている。足元の近い味方にしか届かない |
| 中級者 | 15〜20m | 背中の反りを使い始めている。ハーフウェーライン近くまで届く |
| 上級者 | 25〜30m | 全身の連動ができている。相手ペナルティエリアまで届く |
| プロ(ロングスロー専門) | 30〜40m | コーナーキックと同等以上の飛距離。セットプレーの武器 |
テクニック① ボールの持ち方(W字グリップ)
- 目的: ボールに力を効率よく伝えるための土台
- フォーム: 指全体でボールの後ろを支え、親指同士を近づけて「W字」の形を作る。手のひら全体でベタっと持たない
- よくある間違い: 手のひらで「掴む」 → 指の「腹」でボールを支える感覚
- 飛距離への影響: +2〜3m
- コーチングポイント: 「指先でボールを弾き出す感覚を掴め」
テクニック② 助走の踏み込み
- 目的: 下半身からの力を上半身に伝える起動力
- フォーム: 3〜5歩の助走で勢いをつけ、最後の一歩は前方に強く踏み込む。重心が前に乗った瞬間にリリース
- よくある間違い: 助走が長すぎてラインを越える → 「ラインの2m手前」を最終踏み込み点に設定
- 飛距離への影響: +3〜5m
- コーチングポイント: 「助走の勢い × 背中の反り = 飛距離」
テクニック③ 背中の弓反り
- 目的: 背筋群に弾性エネルギーを蓄え、弓のように解放する
- フォーム: 胸を大きく開き、ボールを頭の後方まで引き、背中を最大限反らせる。「弓を引く」イメージ
- よくある間違い: 腕だけで投げて背中を使っていない → 「投げた後に腹筋に力が入る感覚」があれば正解
- 飛距離への影響: +5〜8m(最も影響が大きい要素)
- コーチングポイント: 「背中を反った分だけ飛ぶ」
テクニック④ 力の連鎖(キネティックチェーン)
- 目的: 足→腰→背中→腕→指先の順に力を伝達し、最大の出力を生む
- フォーム: 踏み込んだ足で地面を蹴る→腰が前方に回転→背中が弓から解放→腕が振り下ろされる→指先でスナップ
- よくある間違い: 各部位がバラバラに動く → 「ムチ」をイメージし、しなやかに力を繋げる
- 飛距離への影響: +2〜4m
- コーチングポイント: 「力は下から順に伝わる。足が起点、指先がフィニッシュ」
テクニック⑤ 手首のスナップ
- 目的: リリース時の最終加速でボールに推進力を与える
- フォーム: ボールが手から離れる瞬間に手首を強く返し、指先でボールを押し出す
- よくある間違い: 手首をロックして腕全体で押す → 手首を「脱力→瞬間加速」で使う
- 飛距離への影響: +1〜2m
- コーチングポイント: 「最後のひと押しは手首のスナップ」
スローインの戦術:どこに、どう投げるか
3つの投げ先と使い分け
| 投げ先 | メリット | リスク | 使う場面 |
|---|---|---|---|
| 足元(安全パス) | 確実にマイボールを保持 | プレッシャーが近い場合は危険 | 自陣からのビルドアップ |
| スペース(動き出しの先) | 受け手が走り込む先に投げるため攻撃が加速 | 味方との呼吸が合わないとロストする | 敵陣でのチャンスメイク |
| ライン際(縦パス) | 仮に通らなくてもタッチラインを割るだけでリスクが低い | 相手が切ってくるとロストする | 中盤付近でのセーフティプレー |
受け手の動き:スローインは「投げる人」だけでは完結しない
スローインの成功率は受け手(味方)の動きに大きく依存する。
- 動き出しのタイミング: 投げる人がボールを構えた瞬間に動き出す。早すぎると相手に読まれる
- フリーになる動き: 一度相手から離れ(チェックの動き)、急に方向を変えて受ける。U字やV字の動き
- 声かけ: 「足元!」「裏!」「返し!」と具体的な要求を声に出す
- 3人目の動き: 2人が動いて相手を引きつけ、3人目がフリーになるスペースを作る
飛距離アップの練習ドリル5選
ドリル① メディシンボール投げ(全身連動)
- 目的: スローインと同じ動作をより重い負荷で行い、全身の連動を強化する
- 数値: メディシンボール(2〜3kg)を使用。10回 × 3セット、セット間休憩60秒
- よくある間違い: 腕だけで投げる → 背中の反りを意識し「腹筋に力が入る感覚」を探す
- 難易度: ★★☆(中級)
- コーチングポイント: 「普通のボールより飛ばないのが正常。フォームの正確さを重視」
ドリル② 壁当てスナップ練習(手首強化)
- 目的: 手首のスナップ力を強化し、リリース時の最終加速を向上させる
- 数値: 壁から2m離れて立ち、手首のスナップだけで壁に当てる。30回 × 3セット、セット間休憩45秒
- よくある間違い: 腕を振ってしまう → 「肘から先だけ」で投げる意識
- 難易度: ★☆☆(初級)
- コーチングポイント: 「壁に跳ね返ったボールをキャッチできる高さが理想のリリースポイント」
ドリル③ バックエクステンション(背筋強化)
- 目的: 背中の「弓反り」に使う背筋群を強化し、投球距離を向上させる
- 数値: 15回 × 3セット、セット間休憩45秒。慣れたらウェイトを持って負荷を増やす
- よくある間違い: 反動を使って急速に上げ下げする → ゆっくり3秒で上げ、3秒で下ろす
- 難易度: ★☆☆(初級)
- コーチングポイント: 「背筋の強さ = スローインの飛距離に直結する」
ドリル④ 距離別ターゲット投げ(コントロール)
- 目的: 狙った場所に正確に投げる精度を向上させる
- 数値: 10m / 15m / 20mにコーンを設置。各距離10球ずつ × 2セット
- よくある間違い: 力任せに投げる → リリース角度(45度が最大飛距離を出す角度)を意識する
- 難易度: ★★☆(中級)
- コーチングポイント: 「100mを100kmで投げるのではなく、コントロールを最優先」
ドリル⑤ 実戦形式スローイン練習(判断力)
- 目的: プレッシャーの中で正しい投げ先を選択する判断力を養う
- 数値: 攻撃3人 vs 守備2人。スローインからフィニッシュまで5秒以内。10本 × 2セット
- よくある間違い: 始めから遠くに投げようとする → まず安全に足元に返すオプションを持つ
- 難易度: ★★★(上級)
- コーチングポイント: 「スローインはチームプレー。受け手の動き出しが重要」
練習プラン:レベル別メニュー
⏱️ 15分コース(ウォームアップ追加)
| 順番 | ドリル | 時間 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1 | 壁当てスナップ練習 | 5分 | 30回×2セット |
| 2 | メディシンボール投げ | 5分 | 10回×2セット |
| 3 | 距離別ターゲット投げ | 5分 | 10m, 15m各5球ずつ |
⏱️ 30分コース(通常練習メニュー)
| 順番 | ドリル | 時間 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1 | 壁当てスナップ練習 | 5分 | 30回×3セット |
| 2 | バックエクステンション | 5分 | 15回×3セット |
| 3 | メディシンボール投げ | 8分 | 10回×3セット |
| 4 | 距離別ターゲット投げ | 7分 | 10m/15m/20m各5球 |
| 5 | 実戦形式スローイン | 5分 | 10本 |
⏱️ 60分コース(ロングスロー強化日)
| 順番 | ドリル | 時間 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1 | 壁当てスナップ練習 | 5分 | 30回×3セット |
| 2 | バックエクステンション | 8分 | 15回×3セット |
| 3 | メディシンボール投げ | 10分 | 10回×3セット(重量段階的に増加) |
| 4 | フォーム撮影&AI分析 | 5分 | 背中の角度、足の接地を確認 |
| 5 | 距離別ターゲット投げ | 12分 | 全距離各10球 |
| 6 | 実戦形式スローイン | 10分 | 10本×2セット |
| 7 | クールダウン&ストレッチ | 10分 | 肩・背中・手首を重点的に |
FAQ:スローインに関するよくある質問
Q
スローインから直接ゴールに入ったら得点になりますか?
いいえ、得点にはなりません。スローインから直接相手ゴールに入った場合は相手のゴールキックになります。自分のゴールに入った場合は相手のコーナーキックになります。ただし、スローインを受けた味方が蹴ったり、相手がボールに触れた場合は得点として認められます。
Q
スローインにオフサイドはありますか?
スローインにはオフサイドが適用されません。これはスローインを戦術的に非常に有利にする特別ルールです。相手DFラインの裏へ投げてもオフサイドにならないため、ロングスローを持つ選手はコーナーキック以上のチャンスを作れる可能性があります。
Q
助走は何歩が最適ですか?
一般的には3〜5歩が最適です。助走が短すぎると勢いが足りず、長すぎるとライン手前で止まるのが難しくなりファウルスローのリスクが高まります。プロのロングスロー専門選手でも5歩程度で十分な飛距離を出しています。大切なのは歩数よりも「最後の一歩の踏み込みの強さ」です。
Q
ロングスローは身体が小さい選手でもできますか?
はい、できます。ロングスローの飛距離は身長や腕の長さよりも「体の使い方」に依存します。背筋の柔軟性、力の連鎖(キネティックチェーン)の効率、手首のスナップの鋭さが飛距離を決めるため、小柄でもフォームの完成度が高ければ25m以上のスローインは十分可能です。むしろ、柔軟性が高さ重要であり、ストレッチを日常的に行うことが飛距離アップの近道です。
Q
スローインの時、相手選手が邪魔してきたらどうすればいいですか?
ルール上、相手選手はスローインする選手から2m以上離れなければなりません。2m以内に立って妨害した場合はイエローカードの対象です。審判に声をかけて相手を下がらせましょう。また、相手が近くにいても慌てず、投げるふりをして相手がジャンプした瞬間に本命のターゲットに投げるフェイントテクニックも有効です。
Q
雨の日にスローインが滑って飛ばないのですが、対策はありますか?
雨天時はボールが滑りやすくなるため、普段よりも「指の腹」でしっかりボールを押さえる意識が重要です。投げる前にユニフォームの裾やパンツで手の水分を拭き取るのも効果的です。また、雨天用にグリップ力のあるGK用のグローブを1枚持っておく選手もいます(ルール上、スローインでグローブを使用することは禁止されていません)。
まとめ:スローインを武器にする3つのアクション
- 今日: 「足の接地」と「頭上通過」だけを意識してファウルスローを0にする
- 今週: メディシンボール投げ(10回×3セット)で全身連動の感覚を掴む
- 2週間後: 距離別ターゲット投げで15m→20mへの飛距離アップを確認する
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📅 最終更新: 2026年2月 | 記事の内容は定期的に見直しています




