少年野球のコーチや保護者必見。初心者でも楽しく上達する練習メニュー10選、指導者の心構え、保護者の悩みまで徹底解説。口で言っても伝わらないフォーム修正には「比較」が効果的。AI分析を活用した最新の指導法も紹介。
この記事は「野球練習メニュー完全ガイド」の一部です
指導者の質が選手の未来を大きく変えます。この記事は、投球・打撃・守備を網羅した完全ガイドの個別詳細記事として執筆されています。
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📌 この記事の結論
少年野球の指導で最も大切なのは「言葉ではなく『視覚』で伝えること」です。「もっと肘を上げて」と言葉で伝えても、子供は自分の体がどう動いているか分かりません。動画を撮ってプロと比較する、動きを見せることが上達の近道です。日本少年野球連盟のデータによると、適切な指導を受けた子供は6ヶ月で技術到達度が約2倍になるとされています。本記事では、低学年〜高学年向けの具体的な練習メニューと、子供のやる気を引き出す「伝え方」を解説します。
少年野球の教え方とは?:定義と心構え
「教える」のではなく「気づかせる」
少年野球における優れた指導とは、答えを教えることではなく、子供自身に「できた!」という感覚を気づかせることである。
子供は大人よりも感覚的です。理屈で説明するよりも、「今のスイング、音が違ったね!」「さっきよりボールが伸びたよ!」と、良い感覚を言語化してあげることが指導者の役割です。
やってはいけないNG指導 vs ✅ 伸びる指導
| 項目 | ❌ やってはいけないNG指導 (Bad) | ✅ 子供が伸びる指導 (Good) |
|---|---|---|
| ミスした時 | 「何やってるんだ!」「しっかりしろ!」と怒鳴る | 「どうしてエラーしたと思う?」と問いかけ、一緒に考える |
| アドバイス | 長々と説明する、一度に複数のことを言う | 「トップを止める」など、1回に1つのテーマだけ伝える |
| 比較対象 | 他の上手な子と比較する(「○○君はできてるのに」) | 過去のその子と比較する(「先週より速くなったね」) |
| 練習時間 | 長時間ダラダラやる(3時間以上) | 集中力が続く時間で区切る(低学年90分、高学年2時間) |
効果的な声がけ例10選
子供のやる気を引き出す具体的なフレーズ集です。
| シーン | 声がけ例 | 効果 |
|---|---|---|
| バッティング練習 | 「今の振りの音、すごく良い音だったね!」 | 良い感覚の言語化 |
| エラーした時 | 「ボールに食らいつこうとしたのは良かったよ」 | プロセスの肯定 |
| 守備練習 | 「グラブの出し方が先週より早くなってる!」 | 成長の可視化 |
| 投球練習 | 「今のはコントロールが良かった!どこを意識した?」 | 自分で考えさせる |
| 試合前 | 「練習でやったことを出すだけでOK!」 | プレッシャーの軽減 |
| 試合で活躍 | 「練習を頑張ったから結果が出たね!」 | 努力と結果の紐付け |
| 試合で失敗 | 「悔しいね。次どうすれば良いか一緒に考えよう」 | 前向きな振り返り |
| 練習に集中できない時 | 「あと10分集中したら、最後にゲームしよう!」 | ゴール設定と報酬 |
| チームメイトを助けた時 | 「仲間を助けられるのは最高の選手だね」 | チームワークの称賛 |
| 新しいことに挑戦する時 | 「失敗していいよ!挑戦することが100点だから」 | 心理的安全性 |
1. 【低学年・初心者】基礎を作る練習メニュー5選
野球を始めたばかりの子には、「楽しい」「できた」を積み重ねさせましょう。小学校低学年の集中力は15〜20分程度です。1つのメニューを10〜15分で区切り、テンポよく進めましょう。
1. ゴロ捕球:股割りキャッチ(基本姿勢)
目的: 腰を落とす姿勢とグラブの出し方を覚える。 足を大きく広げ(股割り)、地面に置いたボールをグラブで掴みます。三角形(両足とグラブを結んだ形)を作るのがコツです。
2. フライ捕球:おでこタッチ(落下地点)
目的: フライへの恐怖心をなくし、落下地点に入る。 柔らかいボールを真上に投げ、おでこに当ててキャッチします(ヘディング)。「ボールの下に入る」感覚が身につきます。 ※必ず柔らかいボールで行ってください。
3. バッティング:置きティー(止まったボール)
目的: ボールを捉える感覚とフルスイング。 ティースタンドにボールを置き、止まったボールを打ちます。動くボールは難易度が高いため、まずは「芯に当たる快感」を覚えさせます。
4. 走塁:ベースランニング競争
目的: ベースの踏み方と走る楽しさ。 ベースの角を内側の足で踏むことだけを教え、タイムを競わせます。ゲーム性を持たせることで全力疾走を引き出します。
5. 送球:ネットスロー(的当て)
目的: コントロールと集中力。 ネットに付けた印(的)に向かって投げます。当たったらポイントが入るゲーム形式にすると盛り上がります。
2. 【高学年・中級者】実戦力を高める練習メニュー5選
ルールを理解し始めたら、チームプレーや応用技術を取り入れます。
6. 連携プレー:ボール回し(タイム測定)
目的: 素早い握り替えと送球の正確性。 塁間でボールを回し、何秒で一周できるか測ります。ミスが出たらやり直し。プレッシャーの中で正確に投げる練習です。 目標タイム: 小学生なら5秒以内を目指しましょう。
7. バッティング:フリーバッティング(生きた球)
目的: タイミングと対応力。 ピッチャー(またはコーチ)が投げたボールを打ちます。変化球や緩急に対応する練習です。
8. 守備:シートノック(ケース別)
目的: 実戦での動きと判断力。 「ワンアウト一塁」などの状況を設定し、どこに投げるべきかを瞬時に判断させます。声掛け(連携)の重要性も教えます。
9. バント練習:ライン引きバント
目的: 確実に転がす技術。 地面に線を引いてコースを作り、その中に転がす練習です。バットの角度と膝の柔軟性がポイントです。
10. 走塁:リードと帰塁
目的: 盗塁のスタートとアウトにならない技術。 ピッチャーの動きを見て、スタートを切るか戻るかを判断します。牽制球への反応速度を鍛えます。
3. 年齢別の投球数制限ガイドライン(怪我予防)
少年野球における最大の怪我リスクは「投げすぎ」による肘・肩の故障です。 アメリカのMLB公式ガイドライン「Pitch Smart」を参考に、日本の少年野球でも推奨される投球数制限を示します。
| 年齢 | 1日の投球数上限 | 休息日の目安 | 注意事項 |
|---|---|---|---|
| 7〜8歳 | 50球 | 1日投げたら1日休む | 変化球は禁止 |
| 9〜10歳 | 75球 | 50球以上で1日休む | カーブ・スライダーは非推奨 |
| 11〜12歳 | 85球 | 65球以上で1日休む | チェンジアップはOK |
肘・肩の痛みチェックリスト
以下の症状が見られたら、即座に投球を中止し、整形外科を受診してください。
- 投球後に肘の内側が痛む(リトルリーガーエルボー)
- 肩が上がらない、または上げると痛い
- 握力が低下した
- 投球フォームが急に崩れた(痛みをかばっている可能性)
4. 「口で言っても伝わらない」を解決するAI活用法
子供に「もっと脇を締めて!」「体が突っ込んでる!」と何度言っても直らないことはありませんか? それは、子供自身の「感覚」と実際の「動き」がズレているからです。
AIフォーム分析で「可視化」する
百聞は一見にしかず。スマホで撮影してAI分析にかければ、一瞬で課題が分かります。
- 撮影する: 練習中のスイングや投球をスマホで撮る(横向き推奨)
- 比較する: AIがプロの骨格と比較して「肘が下がっている」「開きが早い」と指摘
- 納得する: 自分の目で見れば、子供も「本当だ!」と納得して修正しようとします
AI活用のメリット
| 従来の指導 | AI活用した指導 |
|---|---|
| 「もっと腰を回して」→ 子供は分からない | 動画で「ここが回ってない」と見せる→ 一瞬で理解 |
| 感覚に頼る指導(指導者によって言うことが違う) | 数値で統一された客観的なフィードバック |
| 良い動きの「瞬間」を見逃す | スローモーション再生で確実にキャッチ |
| プロの動きと比較するには映像を探す必要がある | AIが自動で骨格を検出し並べて比較 |
5. 保護者の悩み:道具選びとサポート
グローブ・バットの選び方
| 道具 | 選び方のポイント | NG例 |
|---|---|---|
| グローブ | 手の大きさに合うもの。開閉が楽にできるか確認 | 「長く使えるように」と大きすぎるものを購入 |
| バット | 振ってみて「軽い」と感じるくらいがベスト | 飛距離を求めて重いバットを選ぶ(フォーム崩壊の原因) |
| スパイク | 低学年はポイントスパイク(金属禁止の場合が多い) | サイズが大きすぎて走りにくい |
家での練習は何をさせるべき?
家では**「スペースがいらない練習」**に絞りましょう。
- ストレッチ: 股関節や肩甲骨の柔軟性(毎日5分は行いたい)
- 素振り: 1日50回など目標を決めて(鏡の前で行うとフォーム確認に◎)
- シャドーピッチング: タオルを使って鏡の前で(手首のスナップに集中)
- 握力トレーニング: テニスボールを握る(握力は打力・投力の基礎)
よくある質問(FAQ)
まとめ:一番の指導法は「野球を好きになってもらうこと」
- 「教える」より「気づかせる」: 言葉よりも動画や体験で伝える
- 低学年は「楽しさ」: できたことを褒めて伸ばす(1回に1テーマ)
- 高学年は「考える力」: 実戦形式で判断力を養う
- 怪我予防を最優先に: 投球数制限を守り、痛みが出たら即休む
- AIで「見える化」: 感覚のズレを映像で解消する
指導者や親が楽しそうに野球に関わっていれば、子供も自然と野球が好きになります。 技術的な課題は、AIフォーム分析などのツールも活用しながら、焦らず一歩ずつ解消していきましょう。
📅 最終更新: 2026年2月 | 記事の内容は定期的に見直しています




