マラソン後半に失速する原因を解説。30km以降のペースダウンを防ぐ走り方・エネルギー管理・メンタル維持の方法を紹介します。
【結論】後半の失速は「エネルギー切れ」と「フォーム崩れ」の2つが原因
- ①前半をイーブンペースで走り、エネルギーを温存する
- ②補給を計画的に行い、グリコーゲン枯渇を防ぐ
- ③疲労時のフォーム維持で走行効率を保つ
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✅ この記事で得られる知識
- ✓30km以降に失速する3つの科学的理由
- ✓レース中の補給タイミングと量の目安
- ✓後半のフォーム維持チェックリストとメンタル戦略
「前半は調子が良かったのに、30kmを過ぎたら急に脚が動かなくなった」——いわゆる**「30kmの壁」**は、市民ランナーが最も多く経験する現象です。
しかし、この壁は原因を理解し、正しく対策すれば乗り越えられます。この記事では、マラソン後半に失速しないための走り方・補給・メンタルの戦略を解説します。
30km以降に失速する3つの原因
| 原因 | メカニズム | 対策 |
|---|---|---|
| グリコーゲン枯渇 | 筋肉のエネルギー源が底をつく | レース前のカーボローディング + レース中の補給 |
| 筋疲労による フォーム崩れ | 体幹が崩れ、効率の悪い走りになる | 体幹トレーニング + フォーム意識 |
| 前半のオーバーペース | 前半の借金を後半に返すことになる | イーブンペース or ネガティブスプリット |
🔬 グリコーゲン枯渇の科学
人間の体には約2,000kcal分のグリコーゲン(筋肉と肝臓に貯蔵)があります。しかし、マラソンの消費エネルギーは約2,500-3,000kcal。つまり、補給なしで走ると必ずエネルギーが足りなくなります。これが30kmの壁の正体です。
戦略1:ペースコントロール
イーブンペースで走る
前半に1km5秒速いだけで、後半に10-15秒のペースダウンを招きます。理想は前半と後半でほぼ同じペースの**「イーブンペース」**です。
目標タイム別 ペース表
| 目標タイム | 1kmペース | 前半ハーフ | 後半ハーフ |
|---|---|---|---|
| サブ4(4時間以内) | 5:40/km | 2:00:00 | 1:58:00-2:00:00 |
| サブ3.5(3時間半) | 4:58/km | 1:45:00 | 1:43:00-1:45:00 |
| サブ3(3時間以内) | 4:15/km | 1:30:00 | 1:28:00-1:30:00 |
戦略2:補給計画
レース前日〜当日
- 前日の夕食:炭水化物多め(パスタ、うどん、ご飯)
- 当日の朝食:レース3時間前に。おにぎり2個 + バナナ程度
- スタート30分前:エネルギージェル1本
レース中の補給
| タイミング | 補給内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 10km | エネルギージェル + 水 | 早めの補給で貯蔵を維持 |
| 20km | エネルギージェル + スポーツドリンク | グリコーゲンの補充 |
| 30km | エネルギージェル + 塩タブレット | 最後の壁に備える |
| 35km | カフェイン入りジェル(可能なら) | 覚醒効果でラストスパート |
戦略3:後半のフォーム維持チェックリスト
疲れた時にこの5つのポイントを意識するだけで、フォーム崩れを最小限に抑えられます。
📋 疲労時のフォーム維持5ポイント
- 1.顎を引く — 顎が上がると体が反り、効率が落ちる
- 2.肩の力を抜く — 疲れると肩が上がる。意識的に下げる
- 3.腕を後ろに引く — 腕振りが小さくなりがち。肘を後ろに引く意識
- 4.骨盤を前傾 — 腰が落ちるとストライドが縮む。おへそを前に出す感覚
- 5.足音を小さく — バタバタ走るのは着地衝撃が大きい証拠。静かに着地する
戦略4:メンタル戦略
30km以降の心の持ち方
- 「あと12km」ではなく「次の1km」だけ考える(距離を小分けにする)
- 沿道の応援を力に変える(名前を呼ばれたら手を上げる余裕を)
- **「苦しいのは全員同じ」**と認識する(周りのランナーも同じく苦しい)
ネガティブ思考を切り替えるフレーズ
❌ NG
「もう無理」「脚が動かない」
✅ OK
「あと1km」「フォームを整えろ」「まだ行ける」
FAQ:マラソン後半の失速に関するよくある質問
Q
30km走の練習は必要ですか?
はい、レースの2-3週間前に少なくとも1回は30km走を行うことをおすすめします。30km走を経験しておくことで、本番の「30kmの壁」の感覚を事前に知り、対策を立てられます。ペースは本番より10-15秒/km遅めで十分です。
Q
カーボローディングは効果がありますか?
効果があります。レース3日前から炭水化物の割合を増やすことで、グリコーゲンの貯蔵量を通常より20-30%増やせます。ただし、食べ過ぎて体重が増えすぎないよう注意。普段の食事の炭水化物比率を高める程度でOKです。
Q
フォームの崩れは自分で気づけますか?
疲労時は感覚が鈍るため、自分では気づきにくいです。練習でのロング走をスマホで撮影し、AIスポーツトレーナーで序盤と終盤のフォームを比較すると、疲労時にどこが崩れやすいかがわかります。事前に弱点を把握しておくと、本番で意識的に修正できます。
まとめ:マラソン後半を攻略する3つの鉄則
- 前半はイーブンペースを厳守する(「調子が良い」の罠に乗らない)
- 10km毎にエネルギー補給して、グリコーゲン枯渇を防ぐ
- フォーム維持の5ポイントを後半に意識する(特に骨盤と腕振り)
後半の失速は「努力不足」ではなく「戦略の問題」です。正しい準備と計画で、30kmの壁を乗り越えましょう。
📅 最終更新: 2026年2月 | 記事の内容は定期的に見直しています




