サッカーのプレスがはまらない悩みを解決。出るタイミング、角度、連動ルールを数値で解説し、奪取率を上げる実践ドリルを紹介します。
📌 結論(3点)
- プレスは気合ではなく発動条件で決まります。2) 奪取率を上げる鍵は45度の寄せ角度と2人目の3m連動。3) 週3回の短時間ドリルで4週間後に被前進回数を20%減らせます。
サッカーのプレスタイミングとは
プレスタイミングとは、守備側が相手保持者に対して圧力をかける最適な瞬間を指す。早すぎれば剥がされ、遅すぎれば前進を許すため、認知・角度・連動が同時に必要である。
数値で管理する指標
| 指標 | 初級目標 | 中級目標 | 上級目標 |
|---|---|---|---|
| 1人目到達時間 | 1.8秒 | 1.5秒 | 1.3秒 |
| 2人目連動距離 | 5m以内 | 4m以内 | 3m以内 |
| 奪取後前進率 | 35% | 45% | 55% |
| 被前進回数/10分 | 8回 | 6回 | 4回 |
| 項目 | ❌ Bad | ✅ Good |
|---|---|---|
| 寄せ角度 | 正面から突っ込む | 45度で内側コースを閉じる |
| 声かけ | 個人判断で無言 | トリガーを全員でコール |
| 2人目 | 遅れて追うだけ | 1人目の背後3mで回収待機 |
| 奪った後 | バックパスで落ち着く | 3秒以内に前進パスを選択 |
技術解説1:発動トリガー
プレスの発動トリガーとは、全員が同時にスイッチを入れる合図である。次の3つを優先する。
- 相手の顔が下がった瞬間
- トラップが足元から60cm以上離れた瞬間
- サイドライン方向へ誘導できる向きになった瞬間
技術解説2:寄せ角度
寄せ角度とは、相手の選択肢を減らすための進入方向である。45度で寄せると縦パスと中央突破を同時に制限しやすい。
- 到達速度は70〜80%で制御
- 最後の1.5mは減速して足を止めない
- 体の向きはやや外向きで切り返し対応
技術解説3:2人目と3人目
連動守備とは、1人目のプレッシャーを回収につなげる動きである。
- 2人目は背後3〜4m
- 3人目は逆サイド遮断
- ボール奪取後は最初の3秒を攻撃優先
技術解説4:ライン設定
- ハイプレス時の最終ラインはセンターサークル手前5m
- ミドルブロック時はハーフライン-8m
- ブロック間隔は縦12m以内を維持
実践ドリル(6種)
1. トリガーコールドリル
- 難易度: ★☆☆
- 回数: 8本×3
- ポイント: 発動条件の共通言語を作る
2. 2対2追い込みドリル
- 難易度: ★★☆
- 回数: 5分×3
- ポイント: サイドへ誘導して奪う
3. 3対3+2フリーマン
- 難易度: ★★★
- 回数: 4分×4
- ポイント: 2人目連動を強制する
4. 5秒制限ゲーム
- 難易度: ★★★
- 回数: 4分×4
- ポイント: 奪取後の前進判断を高速化
5. 8対8ゾーン守備
- 難易度: ★★★
- 回数: 6分×3
- ポイント: ライン間12m維持を徹底
6. 試合再現11対11
- 難易度: ★★★
- 回数: 12分×2
- ポイント: トリガー発動率70%以上を目標
| 項目 | ❌ Bad | ✅ Good |
|---|---|---|
| 守備開始 | 個人で追い回す | 全員同時に発動して包囲する |
| 距離感 | 味方と離れて孤立 | 2人目を3m以内に配置する |
| 奪取後 | 安全優先で戻す | 3秒以内に縦パスで前進する |
| 評価方法 | 感覚で判断 | 被前進回数と奪取後前進率を記録 |
時間別実践プラン
15分プラン
- トリガーコール 5分
- 2対2追い込み 5分
- 5秒制限ゲーム 5分
30分プラン
- 15分プラン
- 3対3+2フリーマン 10分
- データ記録 5分
60分プラン
- 基礎 15分
- 中強度連動 20分
- 試合再現 20分
- 振り返り 5分
AI分析の活用
AI分析アプリで選手座標を追跡し、寄せ開始距離・連動距離・奪取位置を自動集計する。改善優先度を明確にできるため、練習時間を短縮しつつ成果を出しやすい。
- 発動から到達までの秒数を毎回記録
- 2人目到達距離をヒートマップ化
- 奪取後3秒の意思決定を動画でレビュー
FAQ
Q
プレスは走力がないと無理ですか?
走力より認知の同期が重要です。トリガーを揃えると走行距離を増やさず奪取率を上げられます。
Q
小学生でも導入できますか?
可能です。最初は「顔が下がったら寄せる」の1ルールだけで十分です。
Q
失点が増えるのが怖いです
裏を取られる場面は発生します。最終ライン位置を5m下げる段階導入でリスクを抑えられます。
Q
個人戦術とチーム戦術どちら優先?
最初の2週間は個人の寄せ角度、次の2週間で2人目連動に進む順番が効果的です。
Q
試合前日にやるべきことは?
高強度は避け、トリガー確認と5秒制限ゲームを短く行い認知を合わせてください。
Q
攻撃へのつなぎがうまくいきません
奪取後の最初の選択肢を事前に2つ決めると判断時間が短縮され、前進率が上がります。
まとめ
- プレス成功は「トリガー・角度・連動」の再現性で決まる
- 数値指標を毎週記録すると改善が加速する
- AI分析を使うと守備強度を保ったまま意思決定を速くできる
エビデンスと実装メモ
実装チェックリスト
- 動作を週1回同条件で撮影する
- 指標を最低3つ記録する
- 練習の強度と疲労を切り分ける
- 1週間で1点だけ重点改善する
- 改善前後を同じ環境で比較する
4週間の段階的プログラム
Week 1: 基準値の計測
- 初日は現状タイム・成功率を測る
- 2日目は動作分解だけに集中する
- 3日目は低強度で再現率を確認する
- 4日目は動画レビューを実施する
- 5日目は短時間の実戦適用を試す
Week 2: 再現性の固定化
- 成功パターンを3つに絞る
- 不要な動作を1つ削る
- 低強度で反復数を増やす
- 計測誤差を±10%以内に抑える
- 週末にテストを1回行う
Week 3: 強度アップ
- 試合テンポに近づける
- 反応速度を優先して実施する
- 失敗時は原因を1つだけ修正する
- 連続失敗時は強度を落として再構築する
- 成功率が下がってもフォーム品質を守る
Week 4: 実戦最適化
- 実戦で使う場面を限定して投入する
- 成功ログを残して次週計画に反映する
- 苦手条件を1つ選んで集中対策する
- 目標値に届かない項目を再分解する
- 次の4週間に向けた新目標を設定する
よくある停滞パターン
- 練習量だけ増えて指標を見ない
- 動画アングルが毎回変わって比較できない
- 成功条件を言語化せず感覚で終える
- 強度が高すぎて再現性が崩れる
- チーム内で評価基準が揃っていない
改善が進むチームの共通点
- 練習前に今日の評価指標を宣言する
- 練習後3分で数値を記録する
- 週1回だけ重点テーマを共有する
- 成功シーンを短く切り出して見返す
- 各自の役割を明確にして連動を高める




