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野球

キャッチャーのブロッキング練習完全ガイド|後ろに逸らさない「鉄壁」の作り方

2026.02.18
キャッチャーのブロッキング練習完全ガイド|後ろに逸らさない「鉄壁」の作り方

キャッチャーのブロッキング技術を完全解説。ワンバウンドを止める基本姿勢(ダンゴムシ)、息の吐き方、左右への対応、自宅ドリル、痛くない止め方のコツまで。投手の信頼を勝ち取る鉄壁のブロッキングを作る。

【結論】ブロッキングは「反応」ではなく「形の自動化」で決まる
  1. 「止めにいく」のではなく「壁を作る」:ミットで捕るのではなく体全体で壁になる
  2. 息を吐いて脱力する:力むほどボールは跳ね返る。「フッ」と息を吐いてクッションに
  3. 股関節の柔軟性が命:地面と股の間に隙間ができると「トンネル」で後逸する

キャッチャーにとってブロッキング(ワンバウンド処理)は、投手の信頼を勝ち取るための最大の武器です。「あいつなら止めてくれる」と思わせれば、投手は思い切って低めに変化球を投げ込めます。逆にブロッキングが不安だと、投手は腕が振れず、ストライクゾーンが高くなり被安打が増えます。

本記事では、ブロッキングを「根性」ではなく「物理的な技術」として解説し、誰でも鉄壁になれる練習法を紹介します。


ブロッキングの基本:なぜ「前に落とす」のか

キャッチングとの違い

キャッチングブロッキング
目的ボールを捕るボールを止める(前に落とす)
使う部位ミット体全体(プロテクター+ミット)
成功基準きれいに捕球できたか後ろに逸らさなかったか

良いブロッキングの3条件

  1. ボールを吸い込む(跳ね返さない):プロテクターでボールの勢いを吸収し、真下に落とす
  2. 常に正面に入る:横のボールに対しても体をスライドさせて正面で受ける
  3. 次の動作が速い:止めた後、すぐにボールを拾って送球体勢に入れる

鉄壁のブロッキングを作る3つの技術

① 基本姿勢「ダンゴムシ」を作る

ブロッキングの基本は、ボールに対してを作ることです。

部位正しい形理由
両膝を同時に地面に着ける(内側を地面に向ける)隙間をなくしてトンネルを防ぐ
股関節大きく割り、お尻とかかとを近づける地面との隙間をゼロにする
上半身背中を丸めて「ダンゴムシ」のようにボールの勢いを吸収し真下に落とす
引いてボールを上から覗き込む喉への被弾を防ぐ+ボールを見失わない
ミット股間のスペースを埋めるように地面に置く最大の隙間である股間を「蓋」する
右手ミットの後ろに添える(握り込まない)怪我防止

上半身の角度は60〜70度がベスト。体が反っていると(胸を張ると)ボールが跳ね返り、丸まりすぎるとボールを抑え込めません。

② ミットは「捕る」ではなく「蓋をする」

ショートバウンドに対してミットを出して捕りにいくのはNGです。ハンドリングで捕ろうとすると、イレギュラーに対応できません。

  • 正しい動き: ミットを地面に叩きつけ、股間の隙間を埋める「蓋」にする
  • ポイント: 親指を地面に埋める感覚。ボールはミットではなくプロテクターに当てるつもりで
  • 意識: 「お皿の上にボールを乗せる」イメージ。自分の懐をボウル状のお皿にして、ボールを外にこぼさない

③ 息を吐いて脱力する

インパクトの瞬間に体に力が入っていると、ボールが硬い壁に当たって大きく跳ね返ります。

  • 技術: ボールが当たる瞬間に「フッ」と息を吐き、プロテクターを柔らかいクッションにする
  • 効果: ボールが勢いを失い、ポトリと真下に落ちる
  • 目標: ボールが体から50cm以内、理想的には30cm以内に落ちること

コース別ブロッキングのコツ

正面のボール

  • その場で両膝を着き、顎を引いてボールを見る
  • 最も基本的だが油断で股の下を抜けるトンネルが多い。ミットでしっかり蓋をすること

右側のボール(右投げの場合)

  • 右膝を外側に開きながら右方向にスライド
  • 体の向きを右斜め前に向けることで、ボールを内側(ホームベース方向)に跳ね返す角度を作る
  • 肩のラインを水平に保つことがポイント

左側のボール

  • 左膝を外側に開き、体全体を左斜め前に向ける
  • 同様にボールを内側に跳ね返す角度を作る
コース移動方法体の向き注意点
正面その場で膝を落とす投手に正対ミットの蓋を忘れずに
右側右膝リードでスライド右斜め前向き肩のラインを水平に
左側左膝リードでスライド左斜め前向き肩のラインを水平に

ブロッキング練習ドリル5選

ドリル1: 膝着きブロッキング(初級・形を覚える)

  • やり方: あらかじめ両膝をついた姿勢から、近距離(5m)のワンバウンドを胸で止める
  • 回数: 20球×3セット
  • ポイント: 手を使わず、プロテクターだけで止める。「脱力+顎引き」の感覚を養う

ドリル2: リアクション・ブロッキング(中級・反応速度)

  • やり方: 通常の構えからスタート。パートナーのワンバウンドに即座にブロッキング姿勢を作る
  • 回数: 左右ランダム10球×3セット
  • 目標: 投球から膝着地まで0.3秒以内
  • ポイント: つま先重心で構えて一歩目を速く出す

ドリル3: 連続ブロッキング(上級・体力+判断力)

  • やり方: 3球連続でワンバウンドを投げてもらい、止める→立つ→構える→止めるを繰り返す
  • 回数: 3球×5セット
  • ポイント: 起き上がりの速さも含めて練習。止めた後のボール処理まで意識

ドリル4: 自宅ドリル(壁当てブロッキング)

  • やり方: テニスボールを壁に投げ、跳ね返ってきたボールをブロッキング姿勢で止める
  • 必要スペース: 畳一畳分
  • 回数: 20球×2セット
  • 注意: マンション等では下の階への騒音に配慮してマットを敷く

ドリル5: 股関節柔軟性ドリル(毎日)

  • カエルストレッチ: 四つん這いで膝を開き、お尻を後ろに引く。30秒×3セット
  • 開脚ストレッチ: 座った状態で足を広げ、前に倒れる。30秒×3セット
  • 目的: 柔軟性がないと地面との隙間ができてトンネルの原因に
  • タイミング: お風呂上がりが最も効果的

上手い選手 vs 下手な選手の比較

項目❌ 下手な選手(逸らす)✅ 上手い選手(止める)
目線ボールから目を切る(怖い)インパクトまでボールを見る(顎を引く)
ミット捕りにいく(ハンドリング)地面に埋めて蓋をする
体勢腰が高い、体が反る丸まってダンゴムシの形
呼吸止めている(力む)「フッ」と吐いている(脱力)
ボール落下位置1m以上跳ね返る50cm以内に落ちる
メンタル「来たらどうしよう」「さあ来い、全部止めてやる」

時間別実践プラン

15分コース(一人でも可能)

  1. 股関節ストレッチ: 30秒×3セット(3分)
  2. 壁当てブロッキング: 20球×2セット(8分)
  3. ダンゴムシ姿勢確認(鏡で): 10回(4分)

30分コース(標準練習)

  1. ストレッチ: 5分
  2. 膝着きブロッキング: 20球×2セット(10分)
  3. リアクション・ブロッキング: 左右10球×2セット(10分)
  4. 映像確認: 5分

60分コース(しっかり強化)

  1. ウォームアップ+股関節ストレッチ: 10分
  2. 膝着きブロッキング: 20球×3セット(12分)
  3. リアクション・ブロッキング: 左右ランダム10球×3セット(15分)
  4. 連続ブロッキング: 3球×5セット(10分)
  5. 投手のブルペンでの実戦ブロッキング: 10分
  6. クールダウン+振り返り: 3分

AI分析の活用: ブロッキングフォームをAIスポーツトレーナーアプリで分析すると、膝着地までの反応速度、姿勢の低さ、ボールの跳ね返り距離を数値化できます。「痛くない・怖くない・確実に止まる」ブロッキングをデータからつくりましょう。


FAQ:ブロッキングに関するよくある質問

Q
ブロッキングが痛くて怖いです
「痛い」のは骨に当たっているか、力んでいる証拠です。正しいダンゴムシ姿勢で丸まれば、ボールはプロテクターの厚い部分に当たります。さらに息を吐いて脱力すれば衝撃を逃がせます。まずテニスボールなど柔らかいボールで練習し、「正しい場所に当たれば痛くない」という成功体験を積みましょう。
Q
股関節が硬くて姿勢が取れません
ブロッキングに股関節の柔軟性は必須です。特にお風呂上がりに行うカエルストレッチ(四つん這いで膝を開く)が効果的。2〜3週間で変化を実感できるはずです。柔軟性が足りない間は、反応の速さでカバーしつつ、毎日ストレッチを継続してください。
Q
ランナーがいない時もブロッキングすべき?
基本的にはキャッチング(捕る)でOKです。ただし振り逃げの可能性がある2ストライク後や、ボールが極端に変化した場合は、ランナーなしでもブロッキングで確実に前に落とす判断が必要です。
Q
止めた後のボール処理はどうすれば速くなる?
ブロッキングの時点でボールを自分の真下に落とすことが最短のボール処理につながります。跳ね返りが30cm以内に収まれば、膝を着いた状態からすぐにボールを拾えます。連続ブロッキングドリルで「止める→拾う→送球体勢」を一連の動作として練習しましょう。
Q
つま先重心とかかと重心、どちらが正しい?
ブロッキングの構えはつま先重心が正解です。かかと重心だとブロッキング姿勢への移行が遅くなります。母指球に体重を乗せ、「いつでも前に出られる」状態で構えましょう。
Q
自宅で一人でできる練習はありますか?
テニスボールを使った壁当てブロッキングが最も手軽です。畳一畳分のスペースがあれば可能。また、鏡の前でダンゴムシ姿勢の確認股関節ストレッチを毎日行うだけでも、試合でのブロッキング成功率が向上します。

まとめ:ブロッキングは投手への「信頼」の証

ブロッキングは地味で痛みを伴うプレーですが、チームの勝利に直結する最も英雄的なプレーです。

  1. ダンゴムシ姿勢を完璧にする: 膝を閉じ、背中を丸め、顎を引く
  2. ミットは「蓋」として使う: 捕りにいかず、股間を埋める
  3. 息を吐いて脱力する: 力むほどボールは跳ね返る
  4. 股関節の柔軟性を毎日鍛える: 隙間ゼロの壁を作るために

あなたが体を張ってボールを止める姿は、投手だけでなく、チーム全体に「このチームは強い」と感じさせます。

📅 最終更新: 2026年2月 | 記事の内容は定期的に見直しています

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