ゼロポジションとは
ゼロポジション(Zero Position)とは、腕を挙げた際、肩甲骨の骨格的な軸(肩甲棘)と上腕骨の軸が一直線に揃う位置のことを指します。一般的には、頭の後ろで手を組んだ時の腕の角度に近い位置(約130度〜150度挙上・軽度外旋位)と言われています。
このポジションでは、肩関節周辺の筋肉(アウターマッスル)と回旋筋腱板(ローテーターカフ・インナーマッスル)の張力が均等になり、上腕骨頭が関節窩(受け皿)に安定して収まります。
なぜ重要なのか?
- 怪我の予防: 関節の適合性が最も良いため、ねじれや剪断力がかかりにくく、投球障害(野球肩など)のリスクを最小限に抑えられます。
- パフォーマンス最大化: 筋肉のバランスが整うことで、無駄な筋力を使わずに、効率よく力をボールに伝えることができます。「力が入りやすく、負担が少ない」理想的な位置です。
投球動作との関係
ピッチャーがボールをリリースする瞬間(リリースポイント)において、腕がこのゼロポジションにあることが理想とされています。
- 肘が下がる: ゼロポジションより低い位置でリリースすると、肘の内側(内側側副靭帯)に強い牽引力がかかります。
- 肘が上がりすぎ: 無理に肘を上げすぎても、肩峰下インピンジメントなどの原因になります。
ゼロポジションの確認方法
- リラックスして立ちます。
- 両手を頭の後ろで組みます(後頭部に手のひらを当てる)。
- その状態で肘を張ります。
- その肘の高さ・角度が、その人にとっての概ねのゼロポジションです。
- その位置から肘を伸ばしてボールをリリースする感覚を掴みましょう。