外反ストレス(Valgus Stress)とは
外反ストレスとは、肘や膝などの関節において、外側から内側に向かって力がかかり、関節の内側が開くような負荷がかかる状態を指します。
野球における外反ストレス
投球動作の「加速期(アクセラレーション期)」において、腕が激しく振られる際、肘関節には強烈な外反ストレスがかかります。前腕の重みと遠心力によって肘が外側に引っ張られ、肘の内側にある「内側側副靭帯(UCL)」が引き伸ばされます。
このストレスが限界を超えたり、蓄積したりすると、靭帯が損傷・断裂し、いわゆる「野球肘(トミージョン手術が必要な状態など)」になります。
危険なフォームの特徴
以下のフォームは強い外反ストレスを生み出しやすいとされています。
- 肘下がり: 肘が肩のラインより下がった状態で投げると、靭帯への負担が激増します。
- 手投げ(アーム投げ): 体幹の回転を使わず腕だけで投げようとすると、肘に頼った投げ方になります。
- レイト・コッキングの遅れ: 体が開いてから腕が出てくるタイミングのズレ(振り遅れ)もストレスを増大させます。
対策
- 正しいフォーム: ゼロポジションでのリリースや、適切な運動連鎖を習得する。
- 筋力強化: 靭帯を守るために、前腕の屈筋群(手首を曲げる筋肉)を鍛える。
- 投球数制限: 疲労してフォームが崩れた状態での投球は避ける。